平成30年11月 芥川一里塚三宝荒神保存会が、平成の終わりに浄財を募って祠や塚を大修理されまして。
玉垣その他石工事を担当させていただきました。
ビフォーアフター
荒神さん維持、承継してきた近隣の九自治会で構成する保存会が、地域の歴史的遺産を次世代へ承継するために大改修されました。
芥川一里塚三宝荒神 由来説明看板
芥川一里塚三宝大荒神
三宝荒神は、仏・法・僧(仏陀とその教え、出家者の集まり)という仏教の三宝をまもり、
災いや穢れを退ける神仏習合の守護神です。『日本書紀』では素盞嗚尊が荒神とされ、修験道
の開祖・役行者が感得したともいう伝説がある我が国独自の神様ですが、ヒンドゥー教の破壊を
司る神シヴァの三叉矛や不動明王の剣を持ち、三面六臂(顔が三つ、腕が六本)の忿怒の姿で
あらわされ、インドとのつながりも見て取れます。火が穢れを焼き尽くし清浄を保つことから、
火の神、竈の神とされ、台所や竈に祀る「荒神さん」として、広く信仰を集めてきました。
芥川の荒神さんは、千二百年も前の奈良時代、天平宝字六年(762)に観念寺の一角に祀ら
れたと伝わります。現在、一里塚の南に観念寺という小字だけが残っています。
明治維新後に行われた神社整理で、荒神社など旧芥川村の五社が阿久刀神社に移されました。
明治五年(1872)のことです。その後、大正十五年(1927)になって、地域の方々ご尽力で
ここ芥川一里塚に再移転し、周囲に玉垣を設けて、お祀りされるようになりました。
大正の終わり依頼九十余年、荒神さんを維持、継承してきた近隣の九自治会で構成する保存会が、
平成の終わりに浄財を募って祠や塚を大修理しました。地域の歴史的遺産を次世代へ継承するため
、大切にまもってまいりましょう。
平成三十年十一月 芥川一里塚三宝大荒神保存会